CASEツールを用いた開発
開発ツールでCASEツールを利用することによって、開発を効率的に進めることが可能になります。CASEツールには、次のように分類されます。
上流CASEツール
ソフトウェア開発の上流工程(要求分析〜設計工程)の作業を支援するもので、システムの分析、設計などを支援します。
下流CASEツール
プログラムの作成・試験・保守などを支援するものです。具体的には、プログラムの自動生成、自動テストなどが主に利用されます。
統合CASEツール
システムライフサイクル全体を支援するためのツール
外部環境の活用
アウトソーシング
アウトソーシングとは、企業が社内の一部の業務や機能を外部の専門会社に委託することです。コスト削減、専門知識の活用、コア業務への集中といったメリットがある一方で、ノウハウの社内蓄積の不足や管理の難しさといったデメリットも存在します。
システムインテグレーション
システムインテグレーション(SI:System Integration)とは、クライアントの業務課題解決のために、システム導入のコンサルティングから企画、設計、開発、導入、保守・運用までを一貫して提供するサービス事業です。この事業を行う企業はシステムインテグレーター(SIer)と呼ばれ、異なるシステムやアプリケーションを統合し、企業全体の業務効率化や精度向上を支援します。
EUCとEUD
EUC (End User Computingの略)とは、情報システム部門以外に所属する従業員が、主にオフィスツール(Excel、Access等)を使用して、データ分析、レポート作成等、情報システム部門の管理対象である業務システムでは満たされない機能を実現することを言います。
これは、PCの普及に伴って発展してきたもので、当初は非定型、非構造的な業務を対象にしていました。
その後、EUCとは別に、オフィスツールだけではなく、マクロ言語や簡単なスクリプト言語、簡易データベース等を使用して、業務システムに近いものまでを組み上げるEUD(End User Development)という形態も現れてきました。
また近年では、DXの盛り上がりがEUC/EUDを後押ししている状況にもなっています。
ソフトウェアパッケージ
「外部環境の活用」にはあたりませんが、ソフトウェアパッケージの導入で開発コストを低減することができます。ソフトウェアパッケージとは、不特定多数の利用者が共通に使用する汎用的なソフトウェアで、個々の環境や利用要件によってカスタマイズできます。
ソフトウェアパッケージの導入により、開発コストの低減だけでなく、品質の向上が期待できます。