WWWとHTTP
WWWとは、「World Wide Web」の頭文字をとったもので、インターネット上で公開されているWebサイト同士をリンクで結びつける仕組みです。
一般的には、「www」や「Web」と呼ばれており、コンテンツ同士が結びつく様子から「世界中に広がる蜘蛛の巣」が言葉の由来となっています。
具体的には、「ハイパーテキスト」で記述されたWebページ同士を結びつける仕組みのことで、文字や画像にリンクをつけて、別のWebページに遷移できます。
その際、用いられるプロトコルがHTTP (Hypertext Transfer Protocol)やHTTPS (Hypertext Transfer Protocol Secure)になります。
HTTPは、ブラウザがURLに指定されたHTMLや画像などを要求する、Webサーバが応答して返します。ただし、インターネットショッピングや検索エンジンなどの利用者が入力した内容に応じて動的に結果を変えるインタラクティブなページを実現するためには、これでは不十分です。
このような場合は、入力データを処理して結果をブラウザに返すプログラムを連携させる必要があり、CGI(Common Gateway Interface)などが用いられます。

プロキシサーバ
クライアントとサーバーの間で通信を中継する役割を果たすサーバーのことです。クライアントからのリクエストを代わりに受け取り、目的のサーバーに転送し、その応答をクライアントに返すことで、インターネットへのアクセスを仲介します。
プロキシサーバーの主な役割と機能は次のとおりです。
- 中継:クライアントとサーバー間の通信を中継し、直接的な接続を避けることで、セキュリティを向上させます。
- アクセス制御:特定のWebサイトへのアクセスを制限したり、業務に関係のないサイトへのアクセスを禁止したりすることで、セキュリティを強化し、業務効率を向上させます。
- キャッシュ:アクセスしたWebページのデータを一時的に保存し、次回以降のアクセスを高速化します。
- 匿名性:クライアントのIPアドレスを隠し、匿名でインターネットにアクセスできるようにします。
- セキュリティ:不正アクセスやマルウェア感染を防ぐためのセキュリティ対策として利用されます。
プロキシサーバーの種類:
- フォワードプロキシ:組織内のクライアントがインターネットにアクセスする際に使用され、セキュリティやアクセス制御、キャッシュなどの機能を提供します。
- リバースプロキシ:Webサーバーの前段に設置され、クライアントからのリクエストを負荷分散したり、セキュリティを強化したりするために使用されます。
Cookie
ウェブサイトを閲覧した際に、ブラウザに保存される小さなテキストファイルのことです。ウェブサイトは、Cookie を利用して、ユーザーのアクセス情報や設定(セッション情報)を記憶し、次回以降のアクセスをより便利にしたり、パーソナライズされた情報を提供したりするために使用されます
DNS
DNS (Domain Name System) とは、インターネット上でドメイン名とIPアドレスを対応づけるシステムのことです。人間が覚えやすいドメイン名(例:example.com)を使ってWebサイトにアクセスする際、DNSがそのドメイン名をIPアドレスに変換し、Webサーバーに接続できるようにします。この変換作業を「名前解決」と呼びます。

DNSのドメインはルートドメインを頂点とする階層構造をとります。クライアントが問い合わせたDNSサーバがドメイン名を解決できなかった場合には、最上位のルートドメインのDNSサーバに問い合わせが送られます。そこから順次階層を辿り、最終的に目的ドメインのDNSサーバが対応するIPアドレスを返します。
電子メールのプロトコル
電子メールは、送信元のメールソフトがメールサーバにメールを送ると、メールがメールサーバ間を転送され、最終的には宛先のメールサーバに貯蓄されます。そして受信者の都合の良いときにメールをとりだします。メールの送信やサーバ間の転送には、SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) を、メールの受信にはPOP3 (Post Office Protocol version 3) や IMAP (Internet Message Access Protocol) が使用されます。
POPはメールを端末にダウンロードして保存し、IMAPはサーバー上にメールを保存して管理します。そのため、複数の端末で同じメールを共有したい場合はIMAPが、特定の端末でしかメールを確認しない場合はPOPが適しています。

電子メールは、基本7ビットのASCIIコードなどを扱うことを原則にしているため、音声や画像といった添付ファイルや複数バイトの文字(日本語など)を扱うためには、MIME(Mutipurpose Internet Mail Extensions)という仕組みを用います。MIMEでは2バイト以上の文字コードやバイナリデータをBASE64などの規則にしたがってASCIIコードのテキスト形式に変換します。
FTP
FTP (File Transfer Protocol) は、特定のコンピュータ間でファイル転送する時に使用するアプリケーション層のプロトコルです。FTPを利用すればファイルをFTPサーバにアップロードしたり、FTPサーバからダウンロードしたりできます。
FTPでは、ログインする際にやりとりするユーザ名とパスワード情報は、暗号化されずにそのまま送信されるのでセキュアなFTP通信を行いたい場合、FTPS(FTP over SSL/TLS)や、SFTP(SSH FTP)を使用します。
TELNET
ネットワーク経由で遠隔地のコンピュータを操作するためのプロトコル(通信規約)です。ただし、データは暗号化されていないため、実際に使用するためには暗号化されたプロトコルであるSSH (Secure SHell) を使用します。
SNMP
SNMP(Simple Network Management Protocol)とは、ネットワーク機器を監視・管理するためのプロトコルです。ネットワークエンジニアはSNMPを利用して、ルーター、スイッチ、サーバーなどの機器の状態を遠隔から把握し、問題発生時に迅速に対応できます。
NTP
NTP(Network Time Protocol)とは、ネットワークに接続された機器の時刻を正確に同期させるためのプロトコルです。インターネットを通じて、コンピュータやサーバーなどの内部時計を、正確な時刻源(NTPサーバー)と同期させることができます。