10-5 利用者認証

利用者本人であることを確認するための技術には、次のよなものがあります。

パスワード認証本人しか知り得ない知識を利用
バイオメトリクス認証本人の生体的特徴を利用
デバイス認証本人しか持ち得ない所有物を利用
これらは排他的に選択するものではなく、適切に組み合わせれば、より確実です。

パスワード認証は、利用者を一位に識別する文字列であるユーザID(利用者識別符号、アカウントともいう)と、本人しか知り得ない文字列であるパスワードを組み合わせて認証を行う方式です。しかしパスワード認証ではパスワードとなる文字列さえ一致してしまえば認証に成功してしまいます。なので次のような管理が重要です。

  • 短いパスワードは避け、ある程度の長さをもたせる
  • 大文字、小文字、数字などを混在させる
  • 辞書に載っているような単語をパスワードに含めない
  • 生年月日や名前のような、本人から推測されやすい情報を用いない
  • パスワードを書いたメモを残さない
  • 管理者や緊急事態であっても他人は絶対に教えない

またユーザIDでも運用の注意点はあります。

  • 複数のユーザに同じユーザIDを共有させない
  • 使われなくなったユーザIDは速やかに削除する