5-12 開発ツールその2

システム開発においては、プログラミングやテストを支援するツールが不可欠となっています。テストに用いられる主なツールは、次のとおりです。

エラーの検出に用いるツールダンプルーチン※1メモリやレジスタの内容を出力する
トレーサ※2プログラムの動作を追跡する
インスペクタデータ構造やオブジェクトなどの内容(状態)を表示し、確認する
アサーションチェッカある時点で成立すべき条件(変数の大小関係など)をプログラムに挿入し、実行時にその命題が成立するかを検証する
※1                                                 メモリダンプ→プログラムの異常終了時にダンプする                       スナップショットダンプ→特定の部分(デバック命令)を実行するごとにダンプする         ※2                                              トレーサ→プログラムの実行過程を記録する                           ステッパ→プログラムを1行ずつ実行する
テスト環境を整えるツールシュミレータ擬似的なテスト環境を作り出す。
テストデータジェネレータプログラムのテストに必要なデータやファイルを生成する

なお、プログラムのエラー(バグ)を検出することをデバッグとよび、デバッグを支援するツールをデバッグまたはデバッガと呼びます。

CASE(Computer Aided software Engineering)とはソフトウェアの工学的な開発をコンピュータで支援すること、及びそのために開発されたツール(ソフトウェア)群です。CASEは統合化のほか上流工程、下流工程を支援するもの各工程を支援するものもあります。

図中のリポジトリ(エンサイクロペディアとも呼ぶ)はシステム開発の過程で生成される様々な成果物を一元的に管理するデータベースのことです。