4-4 システムの性能評価

コンピュータの性能評価を正しく行わないと、システムの導入や開発の結果、十分な処理量をこなせない、システムがダウンするといった渋滞な問題が発生する場合がある。

プロセッサの性能評価指標には、MIPSFLOPSがある。

MIPS1秒間に実行できる命令を100万の単位を表す指標
FLOPS1秒間に実行できる浮動小数点数演算の数

MIPS→Million Instructions Per Second=百万 命令 〜あたり 秒

例題 1 分間に 3 億個の命令を実行できるコンピュータの処理能力は、何 MIPS であるか。

3 億個 ÷ 60 秒
= 300 × 106 ÷ 60
= 5 × 106
= 5 MIPS

計算問題

平均命令実行時間が◯ナノ秒のコンピュータの性能は何MIPSか?

このMIPSの平均命令実行時間はいくらか?

表に示す命令ミックス問題

このCPUの性能は何MIPSか?(表問題)

スループット

一定時間にどれだけのデータを転送できるか?→仕事量のこと

スループットは何を評価するかによって変化する。下記はその例である。

  • ネットワーク・・・「1Mビット/秒」のような、時間あたりの伝送データ量
  • オンライン処理システム・・・「30件/分」のような、時間あたりの処理件数

処理にかかる時間を元にした指標

  • レスポンスタイム(応答時間)・・・入力完了〜応答開始までの時間
  • ターンアラウンドタイム・・・入力開始〜結果が出るまでの時間(処理にかかる時間全て)

ベンチマークテスト

一定の時間でどれだけ処理できるか測ったり、処理にどれくらい時間がかかるかをプログラムを実行して確認する手法。

モニタリング

性能評価や改善点を知るために、動いているシステムの状態を監視し、ログなどの情報を得ること。