4-1 システムの処理形態

業務システムの処理形態は、どのようなタイミングで処理を行うかによって、次のように大別できる。

  • バッチ処理
  • リアルタイム処理

バッチ処理

即効性は求められず、かつ大量データを集め、特定のタイミングで一括処理するための処理方法

「1日に1回」「1か月に1回」「1年に1回」というように実行間隔が長く開き、 定期的にプログラムを実行する場合に使う。

”バッチ”という言葉は英語の「Batch」が語源であり、日本語では「一束、一群、一団」といった意味である。

リアルタイム処理

処理要求が発生するたびに、そのつど処理を行う処理方法。

リアルタイム処理には代表的な処理形態が、次の2つある。

  • オンライントランザクション処理(オンラインリアルタイム処理)
  • リアルタイム制御処理

オンライントランザクション処理

トランザクション(いくつかの処理をまとめた一連の処理単位)が通信回線を通じて、サーバなどに届き、そのたびに処理するリアルタイム処理。ATMや座席予約などの、出来るだけ早い反応が求められるような処理に適する。

リアルタイム制御処理

状況の変化に応じて迅速に対応を行うリアルタイム処理。この種の処理は、障害が発生してはいけないシステムで使用される。例としては、飛行機制御システム、車のエアバックのシステムがある。

リアルタイム処理は時間の制約の強さによって次の2種類に分けることができる。

  • ハードリアルタイム処理
  • ソフトリアルタイム処理

ハードリアルタイム処理は、制限時間内に処理を完了しないと致命的な結果になるような処理。人命に関わるものはほとんどこれ。例)自動車のエアバック

ソフトリアルタイム処理は、できれば制限時間内にしたいけど、時間内に終わらなくても致命傷は受けない処理。例)座席予約のオンライントランザクション処理

対話型処理

リアルタイム処理のうち、
「データ入力→結果を表示→次のデータを入力→・・・」
のように要求とそれに対する応答を繰り返しながら処理を進めるものを、対話型処理と呼ぶ。