4-5 高性能化技術

高性能な技術を作るためには、アーキテクチャの改良・工夫をする様々な技術がある。         代表例を下記に記す。

複数のプロセッサで処理を分担する高速化技法の総称。プロセッサやメモリの共有方法で、次のように分類ができる。

ちなみに、プロセッサとは、実際にデータや命令を処理するハードウェアのこと。

(例)CPU

  • 密結合マルチプロセッサ・・・複数のCPUで主記憶を共有し、単一のOSで制御するマルチプロセッサ
  • 疎結合マルチプロセッサ・・・プロセッサごとに主記憶を持ち、通信ポートで処理の同期を行う   プロセッサ
疎結合マルチプロセッサ

アムダールの法則

複数のプロセッサを用いた場合に、どれだけコンピュータを高速化できるかという          理論上の限界値を求めるための法則

実際は、各プロセッサの処理の依存関係だったり、メモリ(主記憶)へのアクセスが競合したりと、同時に実行できる処理には限りが出てくる。

  • E : 速度向上率
  • r : 並列処理の高速化の割合
  • n : プロセッサの数

グリッドコンピューティング

ネットワークで結ばれた多数(数百〜)のコンピュータのプロセッサに処理をさせる処理。    スーパーコンピュータに匹敵するような計算能力を発揮させるもの。疎結合型。

グリッドを構成するコンピュータの数の多さと,主としてCPUの処理能力を高めるのが目的

大量処理を短時間で行えるが、クラスタリングほどの高速処理はできない。

クラスタリング

たくさんのコンピュータが連携して作業分担することで、1台の高可用性コンピュータのように   振る舞うの分散処理。密結合型。

処理の並列化で高速な処理を行う、故障したコンピュータがあっても他のコンピュータが動作する事で可用性を高められる