12-3 部品化と再利用

部品の作成と再利用

 プログラムを「作った後は使い捨て」では、あまりにも無駄が多すぎます。過去に作ったプログラムを再利用できる形で保存し、新たな開発に利用できれば、効率の良い開発が実現できるはずです。
そのための技術を再利用技術といいます。

 部品とは、ソフトウェアを再利用する際の単位で、モジュール、サブルーチンあるいは関数などが相当します。部品は、次の性質を備えるべきです。
 ・信頼性が高い
 ・汎用性がある
 ・保守性が高い
 ・性能が高い
 ・標準に準拠している
このような部品は、部品ライブラリに登録され、各種ツールで利用できます。

部品化の効果

 部品化を徹底することで、次のような効果を期待できます。

  • 再利用を行うことにより、システム開発の工数が減少する。
  • 十分なテストが行われたプロダクトを再利用することにより、システムの信頼性が向上する。
  • 再利用を意識することにより、標準化が促進される。

ソフトウェアの再利用技術

 ソフトウェアの再利用技術とは、過去に開発されたソフトウェアのコード、ドキュメント、知識、設計などを活用して、新しいソフトウェアを構築する手法です。

リバースエンジニアリング
 既存ソフトウェアの動作を解析するなどして製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理・設計図・ソースコードなどを調査する技法のことです。

フォワードエンジニアリング
 リバースエンジニアリングによって導き出された仕様に対して新規ソフトウェア用の変更・修正を加え、その新仕様からソフトウェアを作成する技法のことです。

リエンジニアリング
 リバースエンジニアリングとファオワードエンジニアリングを組み合わせて再作成する技術です。