9-4 LAN

有線LAN(イーサネット)

イーサネットとは、コンピューターのネットワーク規格の一種です。オフィスや家庭などでパソコン同士をLANケーブルで接続して利用するものです。
LANの標準化団体であるIEEEによってIEEE802.3シリーズとして標準化されています。
イーサネット規格は、データ伝送速度+BASE(ベースバンド方式)+数値:伝送距離、英字:伝送媒体から構成せれています。

 

無線LAN

 通信ケーブルではなく電波を用いたものが無線LANです。無線LANはIEEEによってIEEE802.11シリーズとして規格化されています。

無線LANで複数のノードを接続する集線装置の役割を持つ機器がアクセスポイントです。アクセスポイントは、有線LANと無線LANを相互に接続する役割も担います。

 

①ESSID(拡張SSID)

ESSID(Extended Service Set Identifier)は、無線LAN(Wi-Fi)ネットワークを識別するための名前です。アクセスポイントに設定され、端末が接続するネットワークを選択する際に使用されます。ESSIDは、最大32文字の英数字で構成され、ネットワーク管理者が任意に設定できます。

②チャネル

 無線LANにおいてチャネルとは、データの送受信に必要な周波数の幅のことを意味します。無線LANでは無線LAN機器同士でデータを送受信するためには、同じチャネルを使用する必要があります。ここで言う無線LAN機器同士というのは「無線LANクライアントとアクセスポイント同士」のことです。電波干渉を防ぐために近くに存在するアクセスポイント同士で異なるチャネルを使用するように設定することが必要となります。

 

関連用語

Wi-Fi
 無線LAN(Local Area Network)の一種で、パソコンやスマートフォンなどの端末を無線でインターネットに接続するための技術です。正式名称は「Wireless Fidelity」の略で、IEEE 802.11規格という国際標準規格に基づいています。

メッシュWi-Fi
 メッシュ(Mesh)Wi-Fiとは、網目(メッシュ)のようにネットワーク機器がつながり合う通信形態です。通信経路のどこかで障害が発生しても、障害地点を迂回し正常に通信できるなど、障害に強く信頼性が高いのが特長です。また、自動で網目のように通信経路を構成するので、ネットワーク構成に悩まずに導入できる特長があります。

Wi-Fi Direct
 無線LANルーターを介さずに、スマートフォンやパソコン、プリンターなどの機器同士を直接接続できる通信技術です。Wi-Fi規格の暗号化方式を使用しているため、セキュリティ性が高く、一度に複数の機器と接続することも可能です。

WPS(Wi-Fi Protected Setup)
 Wi-Fiルーターとデバイス間のWi-Fi接続を簡単に行うための規格です。通常、Wi-Fi接続にはSSIDやパスワードの入力が必要ですが、WPS対応機器同士であれば、ボタン一つで接続設定を完了できます。

 

ネットワークインターフェイスカード

 NICは「Network Interface Card(ネットワークインターフェースカード)」の略で、コンピュータをネットワークに接続するための拡張カードです。LANカードやLANアダプターとも呼ばれます。

 

MACアドレス

 MACアドレスとは、ネットワークに接続された機器に割り当てられた固有の識別番号のことです。16進数12桁(48ビット)で表され、世界で一つだけの番号です。IPアドレスと混同されがちですが、MACアドレスは機器に紐づく物理アドレス、IPアドレスはネットワーク上の住所のようなものと考えると分かりやすいでしょう。
12:34:56:78:90:AB のような形式で表示されます。
前半6桁(24ビット)がNICを製造したベンダのIDで後半6桁(24ビット)が固有の製造番号になります。