9-1 ネットワークの基礎

ネットワークとは

 複数のコンピュータやデバイスが接続され、情報やデータを共有するための仕組みのことです。IT分野では、主にコンピューターネットワークを指し、ケーブルや通信技術を用いてデバイス同士を接続します。

ネットワークの接続形(トポロジ)

ポイントツーポイント

・1:1の接続

スター型

・中心の制御装置から放射状に接続
・制御装置の障害 → ネットワーク全体の障害

リング型

・各装置をリング上に接続
・データは機器を介して次に渡される
・一つの機器の障害 → ネットワーク全体の障害

バス型

・一本の伝送路にぶら下がるように接続
・機器の障害が他に与える影響が少ない

ツリー型

・バス型、スター型の発展
・伝送路が枝分かれする

メッシュ型

・複数の機器同士を網状に相互接続する
・広域ネットワークに多く見られる

通信の回線

通信回線の種類(有線)

通信方式

全二重・・・同時に通信可能    半二重・・・送信方向を交互に切り替えながら行う

データ伝送速度

ネットワークにおいては、1秒間に伝送できるビット数、単位はビット/秒(bits per second)で表します。

通信量と通信速度と時間の関係

 通信量と通信速度と時間の関係は、小学校のときに習った道のりと速さと時間の関係と同じです。
いわゆる「道のり = 速さ × 時間」という公式です。
小学生のとき、この図で覚えた方も多いかもしれないですね。

道のりを通信データ量、速さを通信速度に置き換えて考えます。
グラフで表した場合、以下のようになります。

時間をX軸、通信速度をY軸とした場合、その時間の通信量は面積(t1-t0間の積分値)に相当します。速度が途中で変化したとしても、同様に考えることができます。


例として1Gbpsで1時間ネットワークが流れた場合のデータ量の計算は以下のようになります。

まず単位を揃えます
ここでは量をビット、時間を秒で換算しました。

1 [Gbps] = 1/8 [GByte/s]

1 [hour] = 3600 [sec]

次に公式に当てはめて、通信量を計算します。通信量は道のりに相当しますので、速さと時間をかけた値となります。

1/8 × 3600 = 450 [GB]

つまり1Gbpsの通信速度で1時間あたりのデータ量は、450GByteとなります。

LANとWAN

LAN (Local Area Network)

  • 範囲:限られたエリア(自宅、オフィス、学校など)
  • 目的:同一エリア内のデバイス間のデータ共有や通信
  • 例:家庭内Wi-Fi、オフィスネットワーク

WAN (Wide Area Network)

  • 範囲:広範囲(都市間、国境を越える、世界規模など)
  • 目的:地理的に離れた場所にあるLAN間の接続と通信
  • 例:インターネット、企業の支店間ネットワーク